値上がりで苦しい今、政府はいくら・いつ・だれに助けるの?
国民民主党の玉木さんが「3兆円の追加予算でガソリンや電気代を助けて、困っている人にお金を配って」と求め、高市総理は「もう準備を指示した。配るお金の本命は低い・中くらいの収入の人向け」と答えました。
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このやりとりを、はじめから終わりまで、はしょらずにやさしい言葉で追います。

国会での答弁
高市総理は、こう答えました
党首討論・2026-05-20・質問:玉木雄一郎(国民民主党・無所属クラブ)
まずは韓国での外交をねぎらった
総理、韓国おつかれさまでした。
すばらしい外交だったと思います。
いまの世界は、とても不安定です。
その中で、日本と韓国がしっかり手をつないでいる。
これはアジアや世界の平和にとって、とても大事です。
総理のリーダーぶりを、高く評価しています。
この日は「党首討論」。与党と野党の代表が、テーマを決めずに直接やりとりする場です。
「3兆円くらいの追加予算を早く作って」
中東のイラン情勢が緊張していて、みんなの暮らしに不安が広がっています。
だから国民民主党は、3兆円くらいの追加のお金(補正予算)を作ってほしいんです。
片山大臣にも、もうお願いしてきました。
お願いしたい中身は、2つあります。
- ガソリン代の補助を、続けてほしい
- 夏の電気代・ガス代の対策を、してほしい
総理、この方針でどうでしょうか。
補正予算は、国があとから追加で組むお金のこと。玉木さんは「3兆円ほど」を求めています。

「もう追加予算の準備を指示した」
玉木さん、韓国外交を評価していただき、ありがとうございます。
日本が提案した「パワー・アジア」を、アジアの国々と力を合わせて進めていきます。
そのうえで、追加のお金(補正予算)の準備は、もう指示しました。
暮らしや経済に、万が一にも困ったことが起きないようにするためです。
大型連休の前に、まず事務方へ検討をお願いしました。
そして先週、片山大臣に正式に指示しました。
ただ、いくらの規模で何に使うかは、まだ言える段階ではありません。
主に中東情勢に対応するための予算を考えています。
お金の使い方には、順番があります。
- まず、今あるお金で対応します(去年の追加予算=令和7年度補正、今年のもとの予算=令和8年度当初、急な出費にそなえた予備費)
- それでも足りないときに、追加の予算を用意します
新しい借金をする前に、まず手元のお金(補正・当初・予備費)で対応する、という順番です。
提案①ガソリン補助は「やめ方」もセットで
提案を3つします。
1つ目は、ガソリン代の補助です。
補助は続けるべきだと思います。
ただ、月に4〜5千億円も使っています。
このままずっとは、続けられないかもしれません。
だから「いつ・どうやってやめるか」も、セットで決めてほしいんです。
たとえば、補助を始める値段のラインを、少しずつ上げていく方法です。
出口戦略は、支援を「いつ・どうやめるか」の作戦のこと。だらだら続けない工夫です。
提案②お金の出どころは「借金以外」で
2つ目は、お金の出どころです。
いま、長期の金利が上がっています。
だから、新しい国の借金(国債)は、できるだけ増やしたくありません。
代わりの財源があります。
為替を動かす対応(為替介入)で出た利益が、3兆円、多くて4兆円くらいあるはずです。
これを使えば、新しい借金に頼らずに済みます。
為替介入で出た利益を予算に回す案。実際に使うには法律が1本必要、と玉木さんも言っています。
提案③「一人5万円」を困っている人に
3つ目は、お金を配ることです。
減税は、時間がかかります。
だからといって、年内に何もしないのはダメです。
そこで、一人5万円くらいを配ってはどうでしょう。
配る相手は、収入が低め・中くらいで、社会保険料の負担が重い働く人です。
これは、将来やる「お金を配る+減税」の仕組み(給付つき税額控除)の、配る部分を前倒しする形です。
総理にうかがいます。
総理が考える「給付つき税額控除」は、だれが対象で、何のためにやるのですか。
給付つき税額控除は「減税」と「お金を配る」を合体させた仕組み。今回はその一部を先に出す案です。

ガソリン「170円まで」、見直し案は重く受け止め
ガソリンは、今169円台です。
170円までに抑えています。
ヨーロッパでは340円や391円と、ものすごく高いんです。
玉木さんとは、ガソリンの一時的な特別税(暫定税率)をなくすことを、一緒にやってきた仲間です。
その玉木さんから「補助の基準を見直す(場合によっては少し上げる)」という提案をいただきました。
とても重く受け止めます。
残りのお金も見ながら、適切に対応します。
ひとつ、裏側の事情も説明します。
去年は、急な備えのお金(予備費)を翌年に持ち越せませんでした。
そこで年度末にいったん基金に移して、このガソリン対策に使いました。
日本のガソリンは欧州よりかなり安い、という説明。基準を見直す提案は「重く受け止める」と答えました。

「お金の出どころは大丈夫。借金は大きく増やさない」
為替介入のことは、この場では申し上げられません。
利益が出ても、そのままは使えません。
玉木さんが言ったとおり、法律の問題があるからです。
ただ、来月・再来月には、決算で余ったお金(決算剰余金)が出てきます。
だから、国債を大きく発行しなくても済みそうです。
お金の出どころは、大丈夫だと考えています。
決算剰余金は、国の1年の会計を締めて余ったお金。これを財源に当てられる見通し、という説明です。

本命は「配る+減税」、低中所得に集中したい
何より本命は、「お金を配る+減税」の仕組み(給付つき税額控除)を、早く作ることです。
対象は、国民会議でしっかり議論して決めます。
税や社会保険料の負担で、一番つらい思いをしている人に、集中して支援したいです。
それは、収入が低い・中くらいの人です。
玉木さんの配る案についても、逆にうかがいたいことがあります。
- 対象は、どの収入の人ですか
- お金の出どころは、どこですか
- 配る実務は、どこがやりますか
総理も「配る+減税」を本命と位置づけ。だれに配るかは国民会議で決める、という段階です。
ここまでで分かったこと
玉木さんと総理は、大きな方向では一致しました。
「収入が低め・中くらいで、社会保険料の負担が重い人を助ける」という方向です。
玉木さんは、もう1つ提案を足しました。
お金を配る相手を、マイナンバーの公金受取口座を登録した人に限ってはどうか、という案です。
登録を促せば、将来「お金を配る+減税」の仕組み(給付つき税額控除)をやるときに役立ちます。
だれに、どれだけ資産からの収入があるかを、正確につかみやすくなるからです。
公金受取口座は、国からお金を受け取るために、マイナンバーで登録しておく銀行口座のことです。
「食料品の消費税ゼロ、いつやるの?」
最後に、食料品の消費税ゼロの時期をうかがいます。
総理は選挙中の討論会で、こう言っていました。
「今年度中、つまり来年3月31日までにやりたい」。
私は、それを覚えています。
ただ、その後イラン情勢や金利の急騰など、新しい状況も起きています。
ここは、少し柔軟に考えてもいいのではないでしょうか。
玉木さんは、総理が以前「来年3/31まで」と言ったことを確認しつつ、状況の変化で柔軟にしては、と尋ねています。

「できるだけ早く。夏前に中間まとめ→法案」
選挙の公約にも書いたので、できるだけ早くやりたいです。
スピードも大事だと思っています。
いまは国民会議で議論していて、いくつか課題も聞いています。
そのうえで、夏前に中間の取りまとめが出たら、法律案を提出します。
レジなどのシステム変更も、一番早くできる方法を検討してもらっています。
「できるだけ早く(アズ・スーン・アズ・ポッシブル)」がんばります。
「夏前に中間まとめ→出たら法案」という段取り。ただし実際に始める日付までは、まだ決まっていません。
この答えだけでは「いつ」が決まっていない
「できるだけ早く」「夏前に中間まとめが出たら法案」とは言いました。
でも、食料品の消費税ゼロが実際にいつ始まるか、その日付ははっきりしていません。
追加予算も、同じです。
いくらの規模で、何に使うかは「まだ言える段階ではない」とされたままです。
総理の「レジ」発言にひとこと
総理は前に、こうおっしゃいました。
「民間のレジのシステムは遅くて、日本として恥ずかしい」。
これは、民間の人には少し厳しい言い方だったと思います。
むしろ、こんな複雑で柔軟さのない税制を作ったのは、私たち政治家の責任です。
だから、こうしたいんです。
- 公平・中立・簡単な仕組みを作る
- 変えるなら、早く決める
- 民間の事業者に、きちんとお願いする
このあと会長から「時間が過ぎています」と止められ、玉木さんのこの指摘に対する総理の答えはありませんでした。
むずかしい言葉だけ、かんたんに
- 補正予算
- 国があとから追加で組むお金。ここでは玉木さんが3兆円くらいを求め、総理は準備を指示済みと答えた。
- 出口戦略
- 補助などの支援を、いつ・どうやってやめていくかの作戦のこと。
- 為替介入
- 国が円やドルを売り買いして、為替の動きを調整すること。ここではその利益を予算に使えないか議論された。
- 給付つき税額控除
- 税金を安くする「減税」と、困っている人へお金を「配る」を組み合わせた仕組み。
- 暫定税率
- ガソリンなどに上乗せされている税金。玉木さんと総理はこれをなくすことを一緒にやってきた。
- 決算剰余金
- 国の1年間のお金を締めたあとに余ったお金。総理はこれを予算の出どころにできると述べた。
- 公金受取口座
- 国からお金を受け取るためにマイナンバーで登録しておく銀行口座のこと。
- 国民会議
- 税や社会保険料のことを話し合うために設けられた会議。給付つき税額控除の中身を議論している。
本当の発言(全文)
上の解説は、下の原文をやさしく言いかえたものです。要約ではなく、国会の記録そのまま。クリックで開けます。
もとの国会記録
- 会議名
- 国家基本政策委員会合同審査会(党首討論)
- 日付
- 2026-05-20
- 発言者
- 質問:玉木雄一郎(国民民主党・無所属クラブ) / 答弁: 高市早苗(内閣総理大臣)
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値上がりで苦しい今、政府はどう動く? 国民民主党・玉木さんが「3兆円の追加予算でガソリンや電気代を助けて、困っている人にお金を配って」と要望。高市総理は「準備は指示済み。配るなら収入が低め・中くらいの人に集中したい」と答えました。(2026/5/20 党首討論)
「ガソリン代、電気代、いつ・いくら・だれを助けるの?」玉木さんの3つの提案(補助のやめ方/借金に頼らないお金の出どころ/一人5万円を困っている人へ)に、高市総理が答えました。食料品の消費税ゼロは「夏前に中間まとめ→法案」とのこと。やさしく全部まとめました。(出典:2026/5/20 党首討論)
玉木さん「3兆円の追加予算で暮らしを助けて」→高市総理「もう準備は指示した」。配るお金は収入が低め・中くらいの人に集中したい、食料品の消費税ゼロはできるだけ早く、と。ただ具体的な金額や開始日はまだ決まっていません。(2026/5/20 党首討論)